
皆さん、日頃読書してますか?
今回も、You Tube大学 の『本の読み方』に習って読んでみました。
本を読むことも、理解できる速度が早くなるので、とてもオススメです。
今回は『小林 吉弥(著) 田中角栄処世訓 人と向き合う極意』という本を読みました。
購入の経緯は・・・出張先の新潟駅前のセブンイレブンに入ったところ
雑誌以外はこの本しか売っていませんでした。
新潟県に来たんだし、縁を感じ購入したところ、現代にも通じる対人関係について書かれており、とても参考になりました。

田中角栄云わく
『人心掌握の高め方』は『人の琴線にふれる』ことのようです。
ちなみに『琴線』とは『人の心の奥に秘められている真情』のことです。
では、本題に入っていきましょう。
人はカネの世話になることが何よりつらい。そこが分かって一人前。
田中角栄処世訓
当時の選挙は、今と比べてもお金がかかり、派閥のトップがお金を部下に渡していたそうです。
その際、派閥のトップは『いくら出してやった』的なことを言ってしまうことが多かったのですが
田中角栄は決して口外しなかったばかりか、お金を渡す秘書に対し
『「もらっていただく」という気持ちで、姿勢を低くして渡せ』
『相手の気持を汲んでやれ。そこが分かってこそ一人前だ』
と指示していたそうです。
そのため、支援を受けた議員は
『角さんからのカネは心の負担がない』
と言って感謝していたそうです。
生きたカネは、やがて芽を出す。敵ですら味方になる。
田中角栄処世訓

田中角栄には『10倍の哲学』という考えがあったそうです。それは
香典にしろ、見舞金にしろ、他者の2倍出せば感謝の度合いが上がるが、
10倍のカネが積まれると『おお、これは』となり、相手は目を剥き対象物(カネ)
を凝視し『ここまでオレに関心があったのか』というショックを受けていたと。
『カネは魔物である。上手に使えば相手の感謝を得るが、ケチを含めて下手な使い方をすれば相手からの反感が強くなる』
ということだそうです。
田中角栄は幼いころ貧しく、母親の代わりに親戚にお金を借りに行ったこともあるそうで
そこでお金の強さを覚えたのかもしれませんね。
『カネは受け取るほうがどれだけ心に負担となっているか、他言されてらどれだけ恥ずかしいか、そのへんが分からんでカネが切れる(使える)かだ』
『生きたカネは、やがて芽を出す』
とのこと。
気取っている人間は嫌われる。膝を折って自ら酒を注ぎ、話をしてこそ、人から喜ばれる。
田中角栄処世訓

田中角栄は、宴席出席の際、座敷にはいると『やあ、やあ』と言って自席に着くことなく、集まった人全員一人ひとりに膝を折っては酒を注ぎ、返杯を受けては話をしたそうです。
偉ぶることもなく、料理に手も付けずみんなと話していたそうです。
退出後は参加者全員が
『今日は本当に良かった』
と心の底から感謝していたそうです。
このような宴席を週に2~3日、1日に付き3つくらいの宴席に出席していたため、宴席一つにつき10人参加しているとして、1日に30人、3日で90人、月に360人と、どんどん田中角栄ファンが増えていったそうです。
人誑しってやつでしょうか。秀吉みたいですね。
母親こそ偉大なり
田中角栄処世訓

田中角栄のうちは貧しく、母親はいつも何かの仕事をし、いつ寝るのかと疑問を持つほどであったとのこと。でも愚痴は言わない人だったそうです。
また、15歳で上京するときには
『大酒は飲むな。馬は持つな。出来もしない大きな事は言うな』
『休んでから働くか、働いてから休むかの2つのうち、後者を選びなさい』
『カネを貸した人の名前は忘れても、借りた人の名前は絶対に忘れてはなりません』
お母さんは苦労しながらも、息子にはこんなに良い教訓を伝えていたんですね。
まさに良妻賢母と言ったところでしょうか。
この教訓と自分の人生と照らし合わせると、逆のことばかりであると、反省しました。
『下問を恥じず』恥を恐れず、部下と向き合え。
田中角栄処世訓

これは論語の『下問を恥じず』と一致し、自分より下の若いものの話を聞き、教えられることを恥ずかしいと思うなという意味だそうです。
また、官僚や部下に仕事をしてもらうには、
『こちらに相手を説得するだけの能力があるか』
上司には部下の異論を説得するだけの能力が不可欠であり、 説得力もなく、大声で退けるだけなら、その場は切り抜けても部下には不満が残る。
『こちらに私心、野心といったものがないか』
上司の方針は自分のためでなく、あくまでも社会全体のための方針であることを部下に理解してもらうことを要する。
『相手が納得するまで、徹底的な議論をやる勇気、努力をする気があるか否か』
上司は部下が十分に納得するまで議論から逃れてはならず、議論を深めれば無能な上司は必ずボロを出すため、部下が情熱を持って仕事をしてくれることはない。
これが重要であるとのこと。
これは『上司といえども素直であるべき』という田中角栄の思想が滲み出ていますね。
自らの行動を省みて気をつけなければ・・と反省しました。
人の悪口は飲み込めプラスになることはなにもない
田中角栄処世訓

『一人の悪口を言えば、十人の敵を作る』
『どうしても悪口を言いたければ、一人でトイレの中でやったらどうだ』
著者は24年の取材で、名指しで人を悪く言うのは聞いたことが無いそうで
『悪口を飲み込んだことで、やがて時期が来て互いの利害損得が一致したとき、再び手を握れる余地が生まれる』
とのこと。
田中角栄は敵を作らぬよう、気を使っていたんですね。
娘さんには伝えなかったんですかね?
この本を読んで、田中角栄という大物であっても、他人に対して失礼が内容最新の注意をし、知ったかぶりをせず、部下や若い人の意見にも耳を傾け、他人を揶揄ぜず努力することが必要であることを、痛感しました。
私が小さい頃の政治家であり、『ロッキード事件で逮捕された』『コンピュータ付ブルドーザー』という異名以外はあまり知らないなぁという人ですが、この本を読んで『他人の気持ちを察し、嫌がることはしない』という優しい人であると感じました。
正直、この本に書かれているような対応されたら、男として惚れてしまいますね。
この記事を読んで興味を持たれた方は、是非購入してみてください。
プレジデントストア,セブンネットショッピングなどで購入可能です。
ではまた!
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